グッバイ呪いたち:「海辺のカフカ」
どうでもいい話だが、ブログの本拠地をFC2からはてなに移行していこうと思う。FC2さん、何年も使い勝手が全く変わらないのは素晴らしいことなのだが、余りに変わらなさすぎて色々と不都合も出てきたので。
村上春樹の「海辺のカフカ」を十何年ぶりに再読した。きっかけは新海誠監督の「すずめの戸締り」で、なぜといえばあの映画の「海辺のカフカっぽさ」にある。旅行や石、猫といった個々のモチーフや、巨大な運命と個人の物語が錯綜する様なんかを観るにつけ、この小説を思い出したのだった。書店で買ってだいたい半年ぐらいかけて読んだのは、一行一行を丹念に耽読したというよりは、単純に時間がなくて飛び飛びの読書になってしまったからだけども。
ともあれ、これが素晴らしい読書体験だった。20年以上前の作品なのに、しっかり今の自分に届く感じがした。
読んだ方の多くが共感するであろうと思うが、「海辺のカフカ」は一見すると訳のわからない物語だと思う。
続きを読むシン・学校の怪談か?:GHOSTBOOK おばけずかん
山崎貴監督といえば、ALWAYSや永遠の0の大ヒットメーカー、あるいはドラ泣きだとかドラクエだとかお涙頂戴だとかの言葉で色々な毀誉褒貶の評で語られがちな監督ではあるものの、個人的にはずっと足を向けて寝られない人であり続けており、それはひとえに「ジュブナイル」という映画を世にもたらしたことが大きい。90年代後半から00年頃にかけて、ファンタジーとロマンに溢れた子供向け映画の数々が映画館を賑わしていたが、SFファンタジーアドベンチャーであり子供向けの青春映画であり、CGをふんだんに使った技巧的な映画でもあるジュブナイルは、子供だった自分にとってロマンとは何かを銀幕で示して見せた映画の一つだった。当時でいえば、そうした魅力的な映画群の筆頭でもあった「学校の怪談」と並んで、子供時代の映画体験の一幕を華々しく飾っていたわけだ。
続きを読む2021年、読んで・見て良かった本、映画まとめ
2021年終了まで後数時間というところでこれを書き出しているが、はっきり言って全然時間がない。果たして年明けまでに間に合うのか。毎年記録しておくことが大事という意識で書いているので、今年はいつもよりも気持ち短めでいこうとおもう。
映画も本もまとめて記録するのはそれだけ量が少ないから。本・映画ともに今年は「これだ!』というのがあまり思いつかなかったので、全て順位なく記載。
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