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読書と映画と小説と、平熱的な日々のこと

優しくてか弱くて可愛くてうざい:「おいしいごはんが食べられますように」

高瀬隼子「おいしいごはんが食べられますように」を読む。 職場ものである。そういうジャンルがあるのかどうかはわからないが、便宜的にそう呼ぶ。仕事ものとは少し違う。仕事の興奮やドラマを描くのではなく職場という小さい、限定的な世界のささやかな感情…

グッバイ呪いたち:「海辺のカフカ」

どうでもいい話だが、ブログの本拠地をFC2からはてなに移行していこうと思う。FC2さん、何年も使い勝手が全く変わらないのは素晴らしいことなのだが、余りに変わらなさすぎて色々と不都合も出てきたので。 村上春樹の「海辺のカフカ」を十何年ぶりに再読した…

2021年、読んで・見て良かった本、映画まとめ

2021年終了まで後数時間というところでこれを書き出しているが、はっきり言って全然時間がない。果たして年明けまでに間に合うのか。毎年記録しておくことが大事という意識で書いているので、今年はいつもよりも気持ち短めでいこうとおもう。 映画も本もまと…

2020年、読んでよかった本まとめ

例年同様わーっと羅列して、最後に5選。今年は色々読み散らかすというより、同じ作者の本を続けていくつも読む、ということが多かった年だった。あと、いいなと思った本が大体日常を描いている本だったのは、もしかしたら今年特有なんだろうか。もともと好…

ダイヤルアップと泥の沼:「電気サーカス」

「電気サーカス」という小説を読んだ。90年代、PCが普及しだすと同時にインターネット文化が興り始め、夜な夜なテキストサイトの更新に精を出していた若者たちの青春期。今でこそ、インターネットは才気活発な若者たちが華々しく活躍する場になったけれど、…

2019年、読んでよかった本まとめ

昨年はなんか全体的に読んだ本が暗かった。 ビジネス書も小説もいっしょくたにまとめて、最後に上位だけ記載する方式。